プロ野球春季キャンプ見学で訪れる「2月の沖縄」。
YOSHI家ではコロナ禍を除く2015年からの恒例行事になっており、2月はオフシーズンだし、見学以外の時間に何をしようかなと毎年悩むのですが、

今回は、東京の「沖縄料理店」では食べられない、現地感たっぷりの沖縄グルメを楽しむ旅にしよう!
ということになりました。

※本記事の内容は2025年2月時点のものになります
贅沢な高級料理の極上体験! ~琉球料理「美栄」~
伝統的な琉球料理をいただけるお店を探していて見付けたのが、琉球料理「美栄」さんです。
琉球赤瓦に白い漆喰壁を使った琉球伝統の木造建築で、高層ビルや商業施設が林立する中、静かに琉球の息吹を伝えています。


喧騒に隠れて、ほっと気持ちを和ませてくれるたたずまい!
訪問したのは記録的に寒かった2月の中旬でしたが、庭に咲く桜の花が満開でした。
内装も琉球文化を感じられる琉球漆器や染織品で飾られています。

【至高の選択】最高峰のコースに挑む!
夜のコースは、
紅花(9品 税込9,000円)、百合(11品 税込12,000円)、梯梧(13品 税込15,000円)
の3種類。
色んな種類のお料理を食べてみたかったので、だいぶ奮発して梯梧コースにしました!
ちなみに梯梧は「でいご」と読みます。THE BOOM「島唄」の歌い出しにある花ですね。
ドリンクメニューはこんな感じでした。

果実酒の島バナナやパッションフルーツも気になりましたが、

ここはやっぱりオリオンビールからの泡盛でいこう!

間違いないね!
ということになりました。

いよいよ至極の料理がテーブルに舞い降りる!
まずはこの3品!
初めに出てきたのは、はんだまの酢物と豆腐よう、そしてジーマーミー豆腐です。


はんだまは時々東京のスーパーでも見掛ける「金時草」と同じもの。沖縄では「不老長寿の葉」と言われ、疲労時や風邪のひきはじめに食べると良いのだそうです。
何気なく添えられた豆腐ようは、2、3日陰干しにした豆腐をモチ米のコウジに半年~1年漬けているそうで、食卓へ上がるまでに大変遠い道のりを歩んできた一品です。

ほどよい塩味と芳醇な香りでオリオンビールがどんどん進みます。
地豆どうふは豆本体ではなく絞り汁の方で作られていたとは驚きです。昔は落花生が貴重だったので絞り汁まで活用して、この美味なる一品にまで辿り着いたんですね。
本日の主役! 出し惜しみなく登場
序盤からコース一番の目玉「東道盆(とぅんだあぶん)」が出て来ました。

まず目に入る、真ん中の「花いか」。甲イカを蟹や花の形に包丁を入れているのですが、いやぁ、包丁さばきがとんでもなく細かい! 食べるのがもったいない芸術作品です。
上段にある長細いものは、「ぽうぽう」。すり潰した豚肉と白味噌生姜が中に入っています。
左は黄色くて円柱のものは、「揚げかまぼこ」。グルクンのすり身に人参の細長くすりおろしたものを加え揚げたかまぼこです。
右の「ごぼうの肉詰め」は、ごぼうの芯をくりぬいて、その中に豚肉をチョップしたものなどが入っている、と公式サイトに説明されていますが、豚肉チョップをまとったごぼうを薄切り肉で巻いていたと思います。
下段左のグリーンのものは「蒸しかまぼこ」。グルクンのすり身にからし菜の搾り汁を加えて蒸したかまぼこです。
下段中央の「昆布巻き」はカジキマグロの身を昆布で巻いて醤油、砂糖、酒で煮付けたものです。
下段右の黄色いものは「カステラかまぼこ」で、グルクンのすり身にたまごを加えて焼き上げたかまぼこです。
※公式サイトの説明をざっくりまとめました。
説明をまとめているとことさらに感じますが、どれもこれも本当に手が掛けられていますね。

「かまぼこ」一つ作るにしても、グルクンは細かい骨が多い魚なので、めちゃくちゃ大変なはず!


東海盆の後に提供された「なかみの吸い物」は、豚の胃腸をクセがなくなるまで洗ったり揉んだり煮込んだり、見た目以上に手間がかかっているようで、公式サイトにも「たいへん手数がかかります」と書かれています。
その後も次々と運ばれてくる、琉球料理
続く料理も、鮮やかな漆器を惜しげもなく使い、丁寧に盛り付けられてやってきます。
漆器は食洗器も使えませんし、それだけでも丁寧なもてなしを受けていると感じられます。


「みぬだる」はあまり見慣れない、聞き慣れない料理です。
公式サイトによると、「黒ごまをすりつぶしたものを砂糖、泡盛、醤油でのばし、これに豚ロース肉の薄切りを浸しておき、肉に味が浸みたころ、ゆっくり蒸します」とあります。
肉のわんぱくさが、ごまの衣をまとうことで、さらなるパワーを引き出されたように感じました。




どのお料理も味は濃くありませんが、何故か泡盛との相性が抜群です。
〆はじゅーしーだと思っていたら…
お品書きには「じゅーしー」とあったのですが、じゅーしーにお出汁をかけていただく「豚飯(とんふあん)」で提供していただきました。
鰹や豚肉の力強い風味が、お出汁になってごはんと合わさることで優しさをまとったような味わいです。


そして最後のデザートとなりました。
「黒糖寒天」は、黒糖のコクや香ばしさ、若干の苦みを感じられるけど、すっきりした味です。見た目もつるんと濁りなく美しい黒です。
「冬瓜漬け」は、とっても甘い一品です。野菜の冬瓜をデザートにするなんて聞いたことありませんでした。

ちょうどお腹いっぱいになる量でした!
YOSHI家反省会
沖縄料理は大好きなので沖縄でも東京でもさんざん食べまくってきましたが、

いやぁ、奥深い!
知らなかったお料理や食材や作り方はまだまだあるなぁ!
と思いました。
「美栄」さんでいただいた丁寧な料理の数々からは、これらのお料理に辿り着くまでの長い長い時間までをも感じることができ、一品一品に感謝の気持ちが自然と湧きました。なかなかできない体験です。

素材が持つ最大限の優しさが引き出された深みのあるお料理たちに、身体が喜んでいるように感じたね!
丁寧で優しい暮らし方は、東京へ持ち帰って、これからの人生で自分なりに取り入れていこうと思いました。

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